相続の場面で注目されるようになった「配偶者居住権」および「配偶者短期居住権」。
特に、被相続人の配偶者が住んでいた家に、住み続けられるかどうかは生活に直結する重要な問題です。
この記事では、気をつけるべきポイントをQ&A形式で解説します。
Q1. 配偶者居住権とは何ですか?
A. 配偶者居住権とは、配偶者が相続開始時に住んでいた建物に、無償で終身住み続けることができる権利です。(民法1028条~1036条)。
主なポイント
- 無償で使用・収益できる
- 登記により第三者に対抗可能
- 譲渡や転貸は不可
- 終身有効(例外あり)
Q2. 配偶者居住権の取得方法にはどんなものがありますか?
A. 以下の3つのいずれかの方法で取得できます。
① 遺産分割による取得
相続人間の遺産分割協議で、配偶者居住権を取得することが決まった場合。
② 遺贈または死因贈与
被相続人が生前に遺言や死因贈与契約で配偶者居住権を与えると明示した場合。
③ 家庭裁判所の審判
家庭裁判所が一定の要件のもと認めることもあります。
Q3. 配偶者が住んでいた建物が共有だった場合も、配偶者居住権は認められますか?
A. 被相続人が他人(配偶者以外)と居住建物を共有していた場合、配偶者居住権は認められないとされています。
Q4. 配偶者居住権に登記は必要ですか?
A. はい、登記は非常に重要です。
登記をすることで、第三者に対抗できるようになります。
- 登記義務者:居住建物の所有者
- 登録免許税:建物評価額の1000分の2(仮登記は1000分の1)
- 登記事項:存続期間など
Q5. 配偶者居住権の存続期間はどのくらいですか?
A. 原則として、配偶者の終身です。
ただし、遺言や遺産分割などで別の存続期間が定められた場合は、それに従います。
一度期間が定められた場合、延長や更新は不可です。
Q6. 配偶者居住権が消滅するのはどんなときですか?
A. 配偶者が死亡したとき、存続期間が満了したときなど
Q7. 配偶者短期居住権とは何ですか?
A. 相続開始時に配偶者が住んでいた場合、一定期間は無償で住み続けることができる権利です(民法1037条~1041条)。
主な特徴
- 登記不要(不可)
- 合意なくとも当然に発生
- 一定期間の居住が保障される(遺産分割完了までなど)
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監修 司法書士 中野大輔 なかの司法書士事務所
免責事項: この記事は、法律の一般的な情報を提供するものであり、個別の事案に対する法的アドバイスではありません。個別のケースについては専門家等にご相談ください。法令の改正により内容が変更される場合があります。


