株式会社設立時の払込証明に使える通帳の名義人は誰?発起人・取締役・第三者の扱いを解説!
株式会社の設立手続きでは、出資金の払込みが重要なステップとなります。その証拠として提出する「払込証明書」には、預金通帳の写しを使うことがあります。
では、その通帳の名義人は誰でもいいのでしょうか?
実は、発起人以外の名義人も認められるケースがあるのです。この記事では、「誰の口座を使えるのか」「どんな書類が必要なのか」を解説します。
この記事でわかること
- 株式会社設立時に使える「払込証明書」の種類
- 通帳の名義人として認められる人物の範囲
- 設立時取締役や第三者の口座を使う方法
- 委任状の必要性と注意点
- 実務での対応ポイントまとめ
1. 払込証明書として「通帳の写し」が使えるって本当?
はい、本当です。
設立登記の際には出資金が実際に払込まれたことを証明する書類の提出が求められます。
- 設立時代表取締役が作成した払込証明書
- 払込みが確認できる金融機関の預金通帳の写し
つまり、個人の通帳に振り込む方法でもOKなのです。ただし、通帳の名義人に関して重要なルールと例外があります。
払込みの「時期」に関するルール
- 定款の作成日以降であること
- 発起人全員の同意があった日以降(※発起人全員の同意書がある場合に限る)
- 発起人、または発起人から受領権限を委任された設立時取締役の口座へ払い込まれているなど、上記の期日より前に払込みが行われていた場合であっても、その資金が会社設立のために出資されたものだと認められれば、有効な払込みとみなされます。
2. 通帳の名義人として認められるのは誰?
通帳の口座名義人は「発起人だけ」と思っている方も多いかもしれません。実際には、以下の3つのパターンが認められています。
1. 発起人
発起人の名義口座であれば、通帳の写しをそのまま提出できます。
2. 設立時取締役
預金通帳の口座名義人は、発起人のほか、設立時取締役(設立時代表取締役を含む)であっても差し支えないとされています。
つまり、発起人でなくても、設立時取締役であれば通帳名義人として認められます。
添付書類:発起人からの委任状(払込金の受領権限を委任したことを示す書面)
2.3. 発起人・設立時取締役以外の第三者(条件付き)
さらに特例として、次のようなケースでも通帳が使えます。
条件 発起人および設立時取締役の全員が日本国内に住所を有していない
このような場合、日本に口座を持てないため、第三者の口座を使うことができます。
添付書類:発起人からの委任状(受領権限の委任)
※なお、代表取締役全員が日本国内に住所を有していなくても登記はできます。
3. 委任状についてのルール
通帳の名義人が「発起人以外」の場合、発起人からの委任状が必要になります。
ここで注意すべきポイントは
「発起人の全員」ではなく、「発起人のうち1人からの委任で足りる」
という点です。
4. 実務でのポイントまとめ
| 名義人 | 認められる? | 委任状の要否 | その他条件 |
| 発起人 | 認められる | 不要 | なし |
| 設立時取締役 | 認められる | 必要 | 発起人1名からの委任でOK |
| 発起人・取締役以外の第三者 | 条件付きで認められる | 必要 | 全員が国外居住であるこ |
関連記事 株式会社の機関 Q&A
関連リンク 法務省:商業・法人登記関係の主な通達等
監修 司法書士 中野大輔 なかの司法書士事務所
免責事項: この記事は、法律の一般的な情報を提供するものであり、個別の事案に対する法的アドバイスではありません。個別のケースについては専門家等にご相談ください。法令の改正により内容が変更される場合があります。


