管理不全土地・建物管理命令とは?登記や管理人の権限も解説【Q&A形式】

不動産登記

管理不全土地管理命令・建物管理命令って何?登記はどうなる?所有者の同意が必要?
この記事では、「管理不全土地管理命令」「管理不全建物管理命令」について、Q&A形式で解説します。


Q1. 「管理不全土地管理命令」とは何ですか?

A.
土地の所有者による管理が適切に行われておらず、その結果、他人の権利や法律上保護される利益が具体的に侵害される、またはそのおそれがあると裁判所が判断した場合に、裁判所が管理人による管理を命じる制度です。
この命令は、利害関係人の請求に基づいて裁判所が判断します。


Q2. 「管理不全建物管理命令」とは何ですか?

A.
「管理不全土地管理命令」とほぼ同様ですが、対象が建物になります。


Q3. 管理不全土地・建物管理命令が出されるとどうなるの?

A.
裁判所は、命令と同時に「管理人」を選任します。
この管理人には、対象となる土地や建物を適切に管理・処分する権限が与えられますが、以下のような行為です

  • 保存行為
  • 利用・改良(性質を変えない範囲)

Q4. 管理人が勝手に処分できないのですか?

A. はい。
管理人が土地や建物を処分(売却など)するには、裁判所の許可が必要です。裁判所が売却の許可を出すためには、その土地・建物の所有者の同意が必要です。


Q5. 命令が出たら登記されるの?

A. 登記はされません。
「管理不全土地管理命令」および「管理不全建物管理命令」自体は、登記されません。


Q6. 「所有者不明土地・建物管理命令」との違いは?

A.

比較項目所有者不明土地・建物管理命令管理不全土地・建物管理命令
所有者不明確認できるが管理不適切
命令の登記ありなし
処分時の同意不要(裁判所許可で可)必要

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監修 司法書士 中野大輔 なかの司法書士事務所

免責事項: この記事は、法律の一般的な情報を提供するものであり、個別の事案に対する法的アドバイスではありません。個別のケースについては専門家等にご相談ください。法令の改正により内容が変更される場合があります。